公務員の執筆・講演で稼ぐ完全ガイド:許可申請から報酬受取まで【2026年版】

31歳・地方公務員の私が、公務員の執筆・講演活動で副収入を得るための「許可申請」を中心に、地方公務員法38条・人事院規則14-8の法的根拠、申請から承認までの5ステップ、ジャンル別の現実的な稼ぎ方、報酬の受取方法と確定申告までを2026年5月時点の制度を前提にまとめました。
📋目次(タップで折りたたみ)全 64 項目
1. 結論:執筆・講演は「許可制で合法」、コツは事前申請
「公務員って副業できないんでしょ?」とよく言われますが、執筆・講演に関しては許可を取れば合法的に行えるというのが正解です。

31歳・地方公務員のヒロです。
僕の周りでも、研修講師に呼ばれたり、業界誌に原稿を頼まれたりする先輩がちらほらいる。
みんな共通してやっているのが「先に許可を取る」ってこと。
この記事は 2026年5月時点の制度を前提に、公務員が執筆・講演で副収入を得るためのルール・申請の流れ・ジャンル別の現実的な稼ぎ方・報酬の受取と確定申告までを整理します。
- 公務員の執筆・講演が許可制で合法である法的根拠
- 申請から承認までの5ステップと所要期間
- 書籍・講演・寄稿・取材協力・コンテンツ販売の現実的な稼ぎ方
- 報酬の受取方法と確定申告のポイント
- 懲戒リスクを避けるためのNG行動チェック
「バレないやり方」を探している人には向きません。逆に、正面から許可を取って、堂々と書く・話す・稼ぐを目指す人に向けて書いています。
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2. 法的根拠:地方公務員法38条と人事院規則14-8
まずは「なぜ許可制なのか」「どこに何が書いてあるか」を、条文ベースで押さえます。難しい話ですが、ここを理解しておくと申請書の書き方が一気にラクになります。
2-1. 地方公務員法38条(営利企業への従事等の制限)
地方公務員の場合、根拠は 地方公務員法38条。要点をかみ砕くとこうです。
- 任命権者の許可なく、営利企業の役員になったり、自ら営利事業を営んだりしてはいけない
- 報酬を得ていかなる事業や事務にも従事してはいけない
- 例外として、任命権者の許可があれば従事できる
ここでいう「事業や事務に従事する」は、執筆や講演も含む幅広い概念として運用されています。だから、報酬が発生する執筆・講演は許可の対象になるのが原則です。
2-2. 国家公務員の場合:国家公務員法103条・104条と人事院規則14-8
国家公務員の場合は 国家公務員法103条(私企業からの隔離)・104条(他の事業又は事務の関与制限)、運用ルールとして 人事院規則14-8 が中心になります。
| 対象 | 条文 | ポイント |
|---|---|---|
| 地方公務員 | 地公法38条 | 営利企業従事・報酬を得ての事業従事は任命権者の許可制 |
| 国家公務員(私企業) | 国公法103条 | 原則禁止+例外として内閣総理大臣・所轄庁の長の承認 |
| 国家公務員(その他) | 国公法104条 | 報酬を得る他の事業・事務への従事は内閣総理大臣・所轄庁の長の許可制 |
| 運用基準 | 人事院規則14-8 | 兼業の許可基準・手続きの詳細を規定 |

要するに、**地方公務員も国家公務員も「報酬付きの執筆・講演は許可制」**って点は同じ。
所属が違うと申請先も違うから、自分の身分に合わせて確認しよう。
2-3. 許可基準は3つのポイントで判断される
任命権者は、申請が来たときに「許可してOKか」を判断します。実務上のチェックポイントは概ね 3つにまとめられます。
- 職務専念義務に支障が出ないか:勤務時間・体調・準備時間に影響しないか
- 公務の信用を失墜させないか:所属を悪用したり、特定企業の宣伝にならないか
- 公務の中立性・公正性を損なわないか:所管業務と利害関係のある相手からの依頼でないか
この3つをきちんと押さえた申請書になっていれば、許可は通りやすくなります。逆にここが曖昧だと、差し戻しされて時間を浪費します。
2-3-1. 3つの軸を「申請書の言葉」に翻訳する
許可基準の3軸は、申請書のどこに反映させるかが大事です。担当者は 3軸が満たされている根拠を文面から読み取って判断します。
| 許可基準 | 申請書での記載例 | NG記載例 |
|---|---|---|
| 職務専念義務 | 勤務時間外(19時以降・休日)に対応、年休取得は予定なし | 「業務に支障なし」だけ |
| 信用失墜防止 | 肩書は個人名のみ、所属自治体名は記載しない | 「現役○○市職員」と表記 |
| 中立性確保 | 依頼元と所管業務(××課)に契約・許認可関係なし | 依頼元の事業内容を未記載 |

申請書は 担当者が判断するための材料。
「許可しても問題ないよ」を 担当者が上司に説明できる根拠を、こっちが用意してあげる感覚で書こう。
2-4. 「無報酬」なら許可不要?
ここはよく誤解されるところ。
- 無報酬の講演・寄稿でも、職務に関連する内容なら所属への報告が必要なケースが多い
- 交通費・宿泊費の実費精算と「謝礼」の線引きは曖昧になりやすい
- 物品(書籍・商品券)でのお礼も「報酬」と見なされる可能性がある
- 「無報酬だから黙ってやってOK」と思い込まず、所属に一言入れるのが安全
無報酬であっても、所属の信用や中立性に影響する内容なら、報告・相談の対象になり得ます。
2-5. 「届出」と「許可」の違いを押さえる
自治体・省庁によっては、軽微な活動について 「届出」 で済む運用があります。許可との違いを把握しておきましょう。
| 項目 | 許可 | 届出 |
|---|---|---|
| 性格 | 事前に判断・承認を受ける | 事後に内容を報告する |
| 報酬の扱い | 金額を含めて事前提示 | 報告内容に金額が含まれることが多い |
| 対象 | 報酬性・継続性が高い活動 | 単発・少額・無報酬寄り |
| 所要期間 | 1〜4週間 | 数日〜1週間 |
「許可が必要なものを届出で済ませた」と判断されると、無申請と同じ扱いになるケースがあります。判断は所属に委ねるのが鉄則です。
3. 申請から承認までの5ステップ
ここからは実務編。「執筆や講演の依頼が来た!」となったときの動き方を、5ステップで整理します。
Step 1:依頼内容を6項目で整理する(受諾前)
依頼が来たら、その場で受けるのではなく、6項目を確認してから返事をします。
- 依頼元:相手の組織名・所在地・担当者
- テーマ:何について書く・話すのか
- 回数・期間:単発か連載か、いつからいつまでか
- 報酬額:謝礼・原稿料・印税・交通費の内訳
- 拘束時間:執筆や登壇に要する時間(準備込み)
- 公務との関連性:所管業務・利害関係企業との接点
依頼メールに上記が書かれていなければ、「申請のために情報を整理したいので教えてください」と返信して埋めましょう。
Step 2:所属の服務担当に事前相談
所属の 人事課・総務課・服務担当に、依頼内容を持って相談します。これは「許可が下りそうか」を確かめる事前相談で、正式な申請ではありません。

ここで「いきなり申請書」じゃなく、先にラフに相談するのがコツ。
NGの可能性が高い案件なら、依頼を断る判断もここでできるしね。
事前相談で確認すべきこと。
- そもそも許可対象か(届出だけで済む簡易ケースか)
- 必要な書類フォーマットと提出先
- 標準的な処理期間(自治体・省庁により1〜4週間程度)
Step 3:申請書を作成して提出
事前相談で「いけそう」となったら、正式な申請書を作ります。多くの自治体・省庁では 「兼業(営利企業従事等)許可申請書」 のような名称で様式が決まっています。
| 記載項目 | 書き方のコツ |
|---|---|
| 従事先 | 依頼元の正式名称・住所 |
| 従事内容 | 「○○について△△字の原稿執筆」「××セミナーで60分の講演」など具体的に |
| 期間 | 開始日〜終了日(単発なら当日) |
| 報酬額 | 金額・支払方法(振込・源泉徴収の有無) |
| 従事時間 | 勤務時間外であることを明記 |
| 公務への影響 | 「職務専念義務に支障なし」を具体的根拠とともに |
- 「期間:随時」など曖昧な記載
- 報酬額が 未定 のまま提出
- 「公務への影響:なし」とだけ書いて根拠がない
- 依頼元の所在地・連絡先が空欄
Step 4:所管課・任命権者の決裁を待つ
申請書を出してから許可が下りるまで、1〜4週間程度かかります(所属・案件により幅あり)。
- 直属の上司が確認・押印
- **服務担当(人事課・総務課)**で内容審査
- 必要に応じて所管課ヒアリング
- **任命権者(首長・教育長等)**の決裁
- 本人へ許可通知(書面または庁内システム)
依頼元には **「許可が下りてから正式契約」**であることを伝え、原稿執筆や登壇準備は許可後に始めるのが鉄則です。
Step 5:許可後に活動・実績報告
許可が下りたら、いよいよ執筆・登壇です。終わったら忘れずに 実績報告。
- 報酬の振込確認(振込明細の保管)
- 所属への 実績報告書(求められる場合)
- 受領した報酬を 家計簿アプリに記録
- 翌年の 確定申告用に源泉徴収票・支払調書を保管

ここまでが基本の流れ。
Step 1〜2を丁寧にやるだけで、Step 3以降は驚くほどスムーズに進むよ。
4. 申請のタイミングと所要期間の目安
依頼を受けてから許可が下りるまで、どれくらいの余裕を見ておけばいいのか。実務感覚をまとめます。
| 案件タイプ | 申請から許可までの目安 | 依頼受諾から本番までに必要な期間 |
|---|---|---|
| 単発講演(社内研修系) | 1〜2週間 | 最低3週間前に依頼確定 |
| 業界誌の単発寄稿 | 1〜2週間 | 締切まで4週間欲しい |
| 連載寄稿(半年〜1年) | 2〜4週間 | 連載開始の6週間前に申請 |
| 書籍執筆(数か月) | 3〜4週間 | 執筆開始の2か月前に申請 |
| 大学・自治体での講演 | 2〜3週間 | 本番の4〜6週間前に申請 |
ポイントは **「ギリギリで申請しない」**こと。許可前提のスケジュールで動くと、差し戻し1回で破綻します。
- 任命権者が出張中・連休中で決裁が止まる
- 服務担当からの確認質問への回答が間に合わない
- 結果として「許可は下りたけど締切に間に合わない」最悪パターン
5. ジャンル別:公務員の現実的な稼ぎ方5パターン
ここからが本記事のメイン。公務員が現実的に許可を取りやすい・かつ続けやすい執筆・講演の 5パターンを整理します。
5-1. 専門知識を活かした書籍・論文
法令解説、行政実務、ケースワーク事例集、自治体経営、教育、防災、福祉、税務、土木——公務員が培う 専門知識を体系的にまとめた書籍は、出版社からの引き合いが安定してあります。
- 印税:定価の 6〜10% が一般的
- 部数:実務書は初版 2,000〜5,000部が多い
- 期間:執筆〜刊行で 6か月〜1年
- 報酬目安:10〜80万円程度(重版で増える)
学術論文は基本的に無報酬ですが、所属表記をどうするかで許可・報告の要否が変わります。学会誌投稿時は「個人として」か「所属を明記して」かを所属に確認しましょう。

書籍は「1冊書くと講演依頼が増える」という連鎖が起きやすい。
最初の1冊を許可付きで書ききると、その後の活動が一気に広がるよ。
5-2. 講演会・セミナー登壇
自治体・大学・業界団体・民間研修会社などからの 講演依頼。テーマが公務関連の場合、所属の中立性に注意が必要です。
| 依頼元 | 謝礼相場 | 許可のハードル |
|---|---|---|
| 他自治体・国の研究会 | 1〜3万円 | 比較的低い |
| 大学・研究機関 | 1〜5万円 | 中(中立性に注意) |
| 業界団体・学会 | 2〜5万円 | 中 |
| 民間研修会社 | 3〜10万円 | やや高い(営利性) |
| 特定企業の社内研修 | 5〜15万円 | 高い(利害関係に注意) |
- 所管業務と直接関わる企業の社内研修は避ける
- 「○○市職員」と肩書を使う場合は所属の許可確認
- 質疑応答で個別事案や非公開情報に踏み込まない
- 講演スライドの著作権は誰に帰属するか事前合意
5-3. 業界誌・専門誌への寄稿
実務雑誌(自治体・教育・福祉・税務・法務・土木 等)からの 連載や読み切り原稿。書籍より単価は低いものの、継続収入になりやすいのが魅力です。
- 業界誌の単発記事:1〜5万円(4〜10ページ)
- 連載コラム:1回 5,000円〜2万円
- 監修・解説:1案件 2〜5万円
「半年連載で月1本」だと、年間 6〜24万円の副収入になります。許可申請も連載まとめて1回で済むので、申請コスパが良いジャンルです。
5-4. 取材協力(謝礼系)
新聞・雑誌・テレビ・Webメディアから 取材を受けるケース。コメントだけで報酬が発生することは少ないですが、監修料・コメント料として謝礼が支払われることがあります。
- 取材趣旨と最終的な掲載媒体を確認
- 記事チェック(ファクトチェック)の有無
- 顔出し・実名か、匿名か
- 報酬の有無と金額
- 所属の広報窓口を経由するかどうか

取材は「所属広報経由で受ける」のが原則だと思ってOK。
個人で受けるとトラブった時に守ってもらえないからね。
5-5. ブログ・note等のコンテンツ販売(公務関連でないもの)
僕(ヒロ)がやっているのもこのカテゴリ。公務と関係のないテーマでブログやnoteを書き、広告収入やコンテンツ販売で副収入を得るパターンです。
- 公務に関連する内容は書かない(税務担当が税務記事を書く等はNG)
- 所属を示唆しない(「現役公務員」程度の匿名性)
- 営利性が継続的に高い場合は 従事許可を取る運用が安全
- アフィリエイト収入・有料note販売は事前相談を推奨
「公務関連でない」と言っても、家計・節約・投資のような一般教養テーマでも、所属によっては届出を求められることがあります。
ブログ広告・アフィリエイト・noteの売上は、月によって変動が大きい収入源です。マネーフォワードMEに副業用口座を連携しておけば、本業の給与と副業収入を一画面で把握できるので、確定申告の準備や月次の振り返りが圧倒的にラクになります。
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6. 報酬の受取方法と確定申告
許可が下りて活動を行ったあと、お金まわりの実務で押さえるべきポイントを整理します。
6-1. 報酬は個人口座で受け取る
執筆料・講演料・印税は、個人口座での受取が原則です。屋号付きの事業用口座を使う運用も可能ですが、本業との混同を避けるためにも、最初は普通の個人口座で十分。
- 入出金履歴が確定申告の元データになる
- 本業の給与口座と完全に分離できる
- 振込手数料・必要経費の記録が楽
- 家計簿アプリで副業分だけ集計できる
6-2. 源泉徴収のされ方を確認する
原稿料・講演料・印税は、支払者が **10.21%(または所得税復興特別所得税込み)**で源泉徴収するのが一般的です。
| 報酬種別 | 源泉徴収の扱い |
|---|---|
| 原稿料・講演料(個人) | 10.21%(100万円超部分は20.42%) |
| 印税 | 10.21%(100万円超部分は20.42%) |
| 取材謝礼(少額) | 源泉徴収されないことも |
| 講師謝金(自治体・大学) | 10.21%が源泉徴収されるのが一般的 |
支払者から 支払調書が届く・届かないにかかわらず、自分で受領明細を保管しておくのが鉄則です。
6-3. 確定申告の判断ライン
副業収入の確定申告ラインは、雑所得・事業所得などの合計が年間20万円超かどうかが目安です。
- 「所得税の確定申告不要」というだけで、住民税の申告は必要
- 源泉徴収されている場合、申告すれば還付になることも多い
- 必要経費(書籍代・取材交通費・通信費)を計上できるのは申告した人だけ
- 20万円以下でも、申告したほうが手取りが増えるケースは多い

「20万円以下だから申告しなくていい」って判断は、損する場合も多い。
源泉徴収されてる原稿料なら、申告したほうが還付で戻ってくるよ。
6-4. 住民税の取り扱いに注意
公務員の住民税は **特別徴収(給与天引き)**が原則。副業で増えた住民税分も、デフォルトでは給与天引きに合算されます。
- 確定申告書の住民税欄で 「自分で納付(普通徴収)」 を選べるが、給与所得以外にしか適用されない
- 公務員は副業を許可制で公開しているため、特別徴収のままで問題なし
- 住民税の通知書で副業分の所得が反映されているかチェック
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6-5. 必要経費として計上できるもの
執筆・講演で発生した費用は、必要経費として収入から差し引けます。
| 費目 | 計上できる例 |
|---|---|
| 書籍・資料 | 執筆テーマに関連する書籍・統計資料 |
| 交通費 | 講演会場までの交通費・取材交通費 |
| 通信費 | 原稿送信のためのネット代の按分 |
| 消耗品 | 原稿執筆用のノート・プリンタインクなど |
| セミナー参加費 | 執筆テーマに関連する勉強会費用 |
| 会食費 | 編集者との打ち合わせ実費(記録残す) |
経費として認められるかは「収入を得るために直接必要だったか」で判断します。レシートと使途メモをセットで保管しておけば、申告時に迷いません。
6-6. 雑所得か事業所得か:扱いの違い
副業の収入は基本 「雑所得(業務)」 で申告します。継続的・反復的に行い、規模が大きくなった場合は **「事業所得」**として申告できる可能性もあります。
| 観点 | 雑所得(業務) | 事業所得 |
|---|---|---|
| 対象 | 副業レベルの執筆・講演 | 本業並みの規模・継続性 |
| 損益通算 | 他の所得と通算不可 | 給与所得などと通算可 |
| 青色申告 | 不可 | 可(要事前届出) |
| 公務員での想定 | ほぼ全員こちら | 原則想定しにくい |
公務員の副業として執筆・講演を行う限り、雑所得(業務)扱いで確定申告するのが現実的です。事業所得として申告したい場合は、所属の許可・税理士相談を経るのが安全です。
6-7. 確定申告の準備チェックリスト
年明け2月の確定申告に向けて、年内に揃えておきたい書類リスト。
- 本業の 源泉徴収票(職場から1月配布)
- 副業の 支払調書 / 受領明細(依頼元から)
- 必要経費の レシート・領収書
- 副業用口座の 入出金明細
- ふるさと納税の 寄附金受領証明書
- iDeCoの 掛金払込証明書
- 医療費控除を使う場合は 医療費の領収書

書類は 物理ファイル+クラウド両方にしておくと、紛失リスクが下がる。
僕は紙のクリアファイルとGoogleドライブの両方に保管してるよ。
7. ヒロの「もし執筆依頼が来たら」シミュレーション
ここでは、僕(ヒロ)のところに 業界誌からの寄稿依頼が来たと仮定して、申請から報酬受取までの流れを再現してみます。
依頼元:自治体実務系の月刊誌『○○ジャーナル』編集部
テーマ:「公務員の家計管理とNISA活用」
回数:3か月連載(毎月1本、各5,000字)
報酬:1本あたり1.5万円(合計4.5万円)
締切:初回原稿が依頼から6週間後
Day 0:依頼メールが届く
依頼を受けてからまずやるのは、6項目の整理。返信前に、欠けている情報を編集部に確認します。
- 編集部の所在地・担当者氏名
- 連載テーマと各回の概要
- 報酬の支払方法(振込・源泉徴収の有無)
- 著作権の帰属
- 公務員であることの肩書表記をどうするか
Day 1:人事課に事前相談
平日の朝、人事課の服務担当に 15分のアポを取り、依頼内容を持って相談に行きます。

「業界誌からこういう連載の依頼が来てて、申請したら通りそうかだけ確認させてください」
って前置きすると、担当者もラフに意見くれるよ。
人事課の反応:
- テーマが所管業務(家計・NISA)と直接関係しないので問題なし
- 「公務員」の肩書を使う場合は、自治体名は伏せること
- 申請書は所定様式を使い、原稿執筆スケジュールを添付
- 所要期間は約2週間
Day 2〜3:申請書を作成
事前相談を踏まえて、兼業許可申請書を作成します。記載のコツ。
- 「従事内容」に 執筆量・締切・各回テーマを箇条書き
- 「従事時間」に「**勤務時間外(平日19時以降・休日)**で対応」
- 「公務への影響」に「職務専念義務に支障なし」+根拠
- 報酬総額・1本あたり単価・振込予定日を明記
Day 4〜15:決裁待ち
申請書提出後、約2週間で許可通知が届きました。この間、編集部には 「許可待ちのため、正式な原稿執筆は許可後に開始します」 と伝えています。
Day 16:許可通知 → 編集部に契約締結連絡
許可通知を受け取った日のうちに、編集部に「許可が下りました、執筆を開始します」と連絡。執筆契約書を交わします。
Day 17〜45:原稿執筆・入稿
平日の19時以降、休日の午前中を中心に、3か月分の原稿を順次執筆。執筆中の コーヒー代・参考書籍代などはレシート保管。
Day 60〜:原稿料の振込
各原稿が掲載された月末に、1.5万円から源泉徴収を引いた金額が振込まれます。マネーフォワードMEに連携した個人口座で自動的に記録。
- 1本目:14,000円(源泉1,532円)
- 2本目:14,000円(源泉1,532円)
- 3本目:14,000円(源泉1,532円)
- 合計:42,000円(源泉計4,596円)
翌年2〜3月:確定申告
連載翌年の2〜3月に、確定申告を実施。雑所得(または事業所得)として4.5万円を申告し、書籍代・交通費などの必要経費を差し引いて課税所得を計算。源泉徴収分の一部が 還付される、という流れです。

こうやって1案件ずつ丁寧に回すと、年間で見たときの副収入が安定する。
焦らず、許可を取りながら積み上げていくのがコツだよ。
8. NG行動リスト:これだけは避けたい
ここは厳しめに書きます。懲戒処分・信用失墜行為につながりやすいNG行動を、まとめて整理します。
8-1. 無申請での執筆・講演
最大のリスクは 無申請でやってしまうこと。発覚した場合、報酬の多寡にかかわらず、戒告・減給・停職等の懲戒処分の対象になり得ます。
- 支払調書が所属の人事課に届く(自治体運用による)
- 住民税の特別徴収額が不自然に増えて発覚
- メディア掲載・SNS投稿で第三者からの通報
- 同僚・上司が偶然見つける
「バレない方法」を探す前に、正面から申請を出すほうが圧倒的にコスパが良いです。
8-2. 公務で得た非公開情報の流用
公務員には 守秘義務(地方公務員法34条・国家公務員法100条)があります。執筆・講演で公務関連のテーマを扱うときは、非公開情報を使わないのが鉄則。
- 個別事案の実名・実住所を例に使う
- 公開前の政策・予算情報を盛り込む
- 内部会議で出た未公表の検討内容を披露する
- 個別の人事情報に踏み込む
8-3. 勤務時間中の執筆・打ち合わせ
職務専念義務(地公法35条・国公法101条)に触れる典型例。
- 勤務中の原稿執筆・校正
- 勤務中の編集者との打ち合わせ
- 業務用PCでの原稿ファイル保存・送信
- 業務用メールアドレスでの依頼受け付け
執筆・講演の連絡は 個人メールアドレス・個人スマホに限定。原稿は個人PCで作成、というのが基本ルール。
8-4. 所属を匂わせた特定企業の宣伝
公務員の肩書を使った執筆・講演では、特定の商品・企業の宣伝につながる表現は厳禁です。
| NG表現 | OK表現 |
|---|---|
| 「現役公務員の私が△△銀行をおすすめする理由」 | 「公務員の口座選びで見るべき3つの観点」 |
| 「××証券は公務員にぴったり」 | 「ネット証券を選ぶ際の比較軸」 |
| 「○○保険に加入すべき」 | 「保険を見直すときに確認したい項目」 |
8-5. 職務関連事案への個別コメント
新聞・テレビの取材で、自分の所管業務に関する 個別事案にコメントするのは原則NG。広報窓口経由で対応するのが鉄則です。

取材は所属広報経由、執筆・講演は事前許可——この2つを守れば、ほぼ事故は起きないよ。
8-6. SNSでの安易な発信
執筆・講演活動の宣伝でSNSを使う場合も注意。
- 所属を示唆するアイコン・背景の写真
- 同僚・上司への愚痴投稿
- 政治的・宗教的な強い主張を伴うリポスト
- 講演スライドの未公開素材を投稿
9. 単発と継続の違い:年間収入のリアル
執筆・講演は 「単発を積み重ねる」型と 「連載・継続契約」型に大別できます。年間の収入と申請コストを比較します。
| パターン | 想定収入(年間) | 申請の手間 | メリット |
|---|---|---|---|
| 単発寄稿のみ | 5〜20万円 | 案件ごと | ジャンル横断で経験を広げられる |
| 連載寄稿(半年〜1年) | 10〜30万円 | まとめて1回 | 申請コスパが良い |
| 講演中心 | 10〜50万円 | 案件ごと | 1回の単価が高い |
| 書籍中心 | 20〜80万円 | 1冊につき1回 | 印税・後続案件につながる |
| ブログ・note継続 | 数万〜数十万円 | 従事許可で1回 | ストック型で積み上がる |

最初は単発で実績を作る→ある程度書けるようになったら連載や書籍で安定化、というステップが現実的。
いきなり大きな案件を狙わなくていい。
10. 執筆・講演とブログ運営はどう違う?
最後に、ブログ・note運営という選択肢も整理しておきます。執筆・講演は 依頼ベースで発生する不規則収入。一方、ブログ運営は ストック型で、書いた記事が継続的に収入を生む構造です。
| 観点 | 執筆・講演 | ブログ・note運営 |
|---|---|---|
| 収入の発生 | 依頼ごと(フロー型) | 記事の積み上げ(ストック型) |
| 時間あたり単価 | 高い(1本数万円〜) | 低いが継続収入になる |
| 許可申請 | 案件ごとに必要 | 従事許可(営利継続なら) |
| 公務関連性 | テーマによる | 公務外テーマに限定推奨 |
| スケール | 本人の時間に依存 | 記事数が増えるほど広がる |
僕(ヒロ)はこのブログを書きながら、執筆・講演の依頼が来るのを待つ ハイブリッド型でやっています。ブログで「書ける証拠」を残しておくと、執筆・講演の依頼も増える、という相乗効果があります。
執筆料・講演料・ブログ広告収入が複数の口座に振り込まれてくると、年末になって「あれ、いくら入ったんだっけ?」となりがち。マネーフォワードMEに副業用口座をまとめて連携しておけば、毎月の収入推移と確定申告に必要な数字が、自動的に積み上がります。
11. ケース別Q&A:実際にあった「迷うパターン」
ここでは、僕の周りや読者から寄せられた **「これって申請いるの?」**という具体例を、ケース別に整理します。判断に迷ったときの参考にしてください。
11-1. 母校の高校で進路講演(無報酬・交通費のみ)
「無報酬だから不要では?」と思いがちですが、所属を肩書として使う場合は報告が必要なケースが多いです。
- 報酬:なし、交通費実費のみ → 報酬性は低い
- 肩書:「○○市職員」を使うか、個人として登壇するかで扱いが変わる
- 公務関連性:進路指導は所管外なら中立性問題は小さい
- 結論:所属に一報入れて、届出が必要かを確認するのが安全
11-2. 民間企業の社内研修で1時間講演(報酬5万円)
民間企業が依頼元の場合、営利企業からの報酬として、より厳格に審査されます。
- 依頼元企業と所属の 利害関係(許認可・契約・補助金等)
- テーマが 公務の所管業務に直結していないか
- 講演スライドに 非公開資料が含まれていないか
- 継続契約か単発か(継続だと審査が厳しくなる)
僕の同僚は「IT部門にいる関係で、IT系企業からの依頼は基本受けない」というルールを自分に課しています。ここまで自主規制すると、申請も通りやすいです。
11-3. 月1回・1年間の連載寄稿(業界誌)
連載は「まとめて1回の申請」で進めるのがコツ。1本ごとに申請するのは現実的ではありません。
- 連載期間全体を従事期間として記載(例:2026年6月〜2027年5月)
- 各回テーマを別紙でまとめて添付
- 報酬総額・1本単価・支払い時期を明記
- 連載開始前に許可が下りるよう、6週間前に提出
11-4. 書籍の印税収入が後年も続く場合
書籍は刊行後も 重版・電子書籍化で印税が長期にわたって発生します。許可は 執筆・刊行時点で1回取れば、その後の印税受取に追加申請は不要というのが一般的な運用です。ただし、所属によっては 毎年の実績報告を求められる場合があります。
11-5. YouTube・ポッドキャストへの出演(謝礼あり)
新興メディアからの出演依頼も増えています。基本は 講演と同じ扱いですが、注意点が追加されます。
- アーカイブが長期間残るため、内容の責任が長く続く
- 配信プラットフォームの 収益分配に間接的に絡まないか
- スポンサー枠・広告挿入で 特定企業の宣伝にならないか
- 顔出し・実名で出る場合は 所属広報にも事前共有
11-6. 海外メディアからの取材
英文媒体・海外学会からの依頼は、翻訳された内容が想定外の文脈で使われるリスクがあります。所属広報経由・原稿チェックの確約を取るのが鉄則です。
12. 1年間のスケジュールで考える「執筆・講演の年間設計」
執筆・講演を 年間ベースで計画的に進めると、申請・執筆・確定申告の負担が平準化されます。
| 時期 | やること | ポイント |
|---|---|---|
| 1〜2月 | 前年分の確定申告 | 源泉徴収票・支払調書を整理 |
| 3月 | 次年度の依頼受付方針を決める | 受ける案件のジャンル・上限を設定 |
| 4〜6月 | 上半期の依頼対応 | 夏休み前の研修・寄稿が多い時期 |
| 7〜8月 | 夏期講演シーズン | 学校・自治体研修のピーク |
| 9〜10月 | 秋の学会・研究会 | 論文・寄稿の依頼増 |
| 11〜12月 | 年内案件の仕上げ・経費整理 | 年末に必要経費レシートをまとめる |

受ける案件の 年間上限を最初に決めておくと、断る勇気も持ちやすくなる。
僕は「年間で本業の手取り3か月分まで」と決めてるよ。
12-1. 受ける案件の優先順位
すべての依頼を受けると、本業に支障が出ます。優先順位をあらかじめ決めておきましょう。
- 公務外テーマ × 単発 × 報酬明確 → 最優先で受ける
- 公務外テーマ × 連載 × 信頼できる媒体 → 次点で受ける
- 公務関連テーマ × 中立的依頼元 → 個別判断
- 公務関連テーマ × 民間営利 → 原則辞退
- 依頼内容が曖昧 / 報酬未確定 → 受けない
12-2. 断り方のテンプレート
依頼を断るときも、今後の関係を考えて丁寧な文面で。
「ご依頼いただきありがとうございます。誠に恐縮ですが、現在の業務スケジュールおよび所属の兼業ルールを踏まえ、今回のご依頼はお受けすることが難しく、お断りさせていただきます。次の機会がありましたら、ぜひご相談ください。」
13. 報酬の使い道:副業収入を「資産形成」に直結させる
執筆・講演で得た副収入をどう使うか。消費に流れず資産形成に回す仕組みを最初に作っておくと、副業の意味が大きく変わります。
| 使い道 | メリット | ヒロのおすすめ度 |
|---|---|---|
| 新NISAのつみたて増額 | 非課税枠で長期運用 | ★★★★★ |
| iDeCo増額(公務員月2万) | 所得控除+運用益非課税 | ★★★★☆ |
| 生活費補填 | 短期的な家計安定 | ★★☆☆☆ |
| 執筆環境への投資 | PC・書籍代で収入再投資 | ★★★★☆ |
| 教育費・スキル投資 | 中長期キャリアの伸びしろ | ★★★★☆ |

僕は 執筆料の8割を新NISAのつみたてに流してる。
「副業した分が確実に資産になる」っていう実感があると、申請の手間も気にならなくなるよ。
13-1. 副業用クレジットカードを分ける
執筆・講演に関する経費(書籍・交通費・通信費)は、専用のクレジットカードを1枚作って統一すると、確定申告がラクになります。
- 利用明細がそのまま経費レシートになる
- 個人利用との 区分が一目瞭然
- 家計簿アプリで副業経費だけ集計できる
- 年末の集計がカード明細の合計で済む
13-2. マネーフォワードMEで副業収支を見える化
副業の収入・経費を月次で把握しておくと、確定申告の準備が劇的にラクになります。
副業用口座・副業用カードをマネーフォワードMEに連携しておけば、毎月の収入と経費が自動で記録されます。年末になって「あれ、いくら稼いだっけ?」と慌てることなく、源泉徴収・必要経費・課税所得の概算を月次で把握できます。執筆や講演で安定的に稼ぎたい公務員にとって、確定申告の前準備として最も効率的なツールのひとつです。
14. ヒロが「これから執筆を始める後輩」にかける言葉
最後に、これから執筆・講演で副収入を作りたい後輩に、僕がよく伝えている 3つのメッセージで締めます。
- 「許可を取る勇気」が一番のコスパ:申請で時間を失うことを恐れるな
- 小さな1本から始める:いきなり書籍ではなく、業界誌の単発寄稿から
- 公務と副業は別の口座・別のメールで:物理的に分離すると事故が減る

公務員の専門知識は、社会から見ると貴重なリソース。
許可を取って堂々と発信すれば、収入だけじゃなくキャリアも広がるよ。
最初の1件、一緒に丁寧に進めていこう。
15. よくある質問
A. 違法ではありません。地方公務員法38条・国家公務員法103条/104条が定める「営利企業への従事制限」「他事業への従事許可」のルールに沿って、任命権者の許可を得れば合法的に行えます。
A. 報酬を受け取る活動は原則として事前許可が必要です。1回限りの講演でも、所属の服務担当に申請書を出すのが基本。自治体によっては簡易届出で済むケースもあるので、所属の運用を確認してください。
A. 依頼内容を「依頼元・テーマ・回数・報酬額・拘束時間・公務との関連性」の6項目で整理し、所属の服務担当(人事課・総務課)に事前相談するのが第一歩です。
A. 報酬性・継続性・公務との関連性で扱いが変わります。アフィリエイト収入や有料note販売は「営利企業への従事」と見なされる可能性があるため、所属に事前相談したうえで必要に応じて従事許可を取る運用が安全です。
A. 報酬は個人口座で受け取り、年間20万円を超える雑所得・事業所得が出る場合は確定申告が必要です。住民税の扱いは所属の給与担当と事前確認しておくと安心です。
A. 無申請での活動、公務で得た非公開情報の流用、勤務時間中の執筆や打ち合わせ、所属を匂わせた特定企業の宣伝、職務関連事案への個別コメントなどはNGです。
A. テーマや知名度によりますが、業界誌の寄稿で1本1〜5万円、講演で1回1〜5万円、書籍の印税で初版10万部以下なら数十万円規模が一般的です。年間数万〜数十万円を目安に組み立てると、許可も通りやすく確定申告も負担になりません。
16. まとめ:許可を取って、堂々と書く・話す・稼ぐ
公務員の執筆・講演副業は、**「許可制で合法」**というのが核心。地方公務員法38条・人事院規則14-8をベースに、事前許可 さえ取れば、専門知識を活かして社会に貢献しながら副収入を作れます。
- 執筆・講演は 許可制で合法(地公法38条・国公法103/104条・人事院規則14-8)
- 申請の流れは 6項目整理 → 事前相談 → 申請書 → 決裁 → 活動 → 報告
- 所要期間は 1〜4週間、ギリギリ申請は破綻のもと
- ジャンルは 書籍・講演・寄稿・取材・コンテンツ販売の5型
- 報酬は 個人口座で受け取り、確定申告で経費計上
- NGは 無申請・守秘義務違反・勤務時間中・宣伝・個別事案コメント

公務員の知識と経験は、外の世界から見ると価値ある資源。
ルールを守れば、堂々と発信して収入にできる。
最初の1本を、一緒に許可ベースで丁寧に進めていこう。
副業収入もマネーフォワードMEプレミアムで一元管理
本業の給与と執筆・講演料を一画面で見える化。確定申告の準備も劇的にラクになる
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※本記事は2026年5月時点の制度・運用を前提にした一般的な解説であり、個別案件の許可可否を保証するものではありません。実際の申請は所属の服務担当の指示に従ってください。

公務員ヒロ
31歳・地方公務員・独身・実家暮らし。給料だけで資産1,000万円超を達成。SBI証券で新NISA満額活用中。「副業なし・節約と投資だけで資産は増やせる」を発信中。

