公務員の「3階部分」年金払い退職給付|基準利率が10月から0.49%→0.82%に上がると何が変わるか

共済の年金払い退職給付(退職等年金給付)の基準利率が、2026年10月から0.82%になります。国家公務員共済組合連合会の推移表では令和7年10月〜令和8年9月が0.49%、令和8年10月〜令和9年9月が0.82%。地方公務員共済組合連合会が公表した率の表も同じ0.82%です。31歳・地方公務員のヒロが、①年金払い退職給付とは何か(2015年10月に旧職域加算の後継として始まった制度)②給付算定基礎額は「標準報酬×付与率15/1,000の累計+基準利率による複利の利子」という積み上げ式③基準利率が上がると何が増えるのか④受け取り方(終身半分・有期半分・一時金の選択)を、KKRと地共連の一次資料だけで整理しました。掛金は自分で選べないので「やること」はありませんが、iDeCoやNISAの位置づけを考える材料にはなります(2026年9月17日時点)。
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公務員の年金には「3階部分」があります。**年金払い退職給付(制度の正式な呼び名は退職等年金給付)**です。
給与明細にも、ねんきん定期便にも、目立つ形では出てきません。だから存在自体を知らない人も多い。その3階部分の基準利率が、2026年10月から0.82%になります。直前の1年間は0.49%でした。
- 基準利率は令和7年10月〜令和8年9月が0.49%、令和8年10月〜令和9年9月が0.82%(国家公務員共済組合連合会の推移表)
- 地方公務員共済組合連合会が公表した率の表にも**0.82%とあり、「加算率0.08%を加算後」**という注記が付いています
- 年金払い退職給付は2015年10月に、それまでの職域加算額の後継として始まった制度です
- もとになる給付算定基礎額は、「標準報酬×付与率」の累計+基準利率による複利の利子という積み上げ式
- **付与率は15/1,000(=1.5%)**で、平成27年10月から変わっていません
- 基準利率が効くのは「利子」の部分。率が上がれば、将来の給付算定基礎額は増える方向です
- ただし掛金を自分で選ぶ余地はありません。この制度について「やること」はゼロです

31歳・地方公務員のヒロです。
正直に書くと、ぼくもこの制度の中身をきちんと読んだのは最近です。共済から自動で引かれて、自動で積み上がっていくので、知らなくても困らないんですよね。
ただ「知らなくても困らない」と「知らなくていい」は別です。自分の老後収入のうち、いくらが自動で用意されているのかが分からないと、自分で積む額も決められません。
- 年金払い退職給付とは何か(2015年10月〜・旧職域加算の後継)
- 給付算定基礎額の積み上げ方(付与額+利子の2階建て)
- 基準利率の推移(平成27年10月から令和9年9月まで全期間)
- 基準利率が上がると、どこが増えるのか
- 受け取り方(終身半分・有期半分、一時金の選択、繰上げ・繰下げ)
- 仮定を明示した試算を1つだけ
- 本記事で確認できず、書かなかったこと
1. 年金払い退職給付とは何か
1-1. 職域加算額の後継として、2015年10月に始まりました
国家公務員共済組合連合会(KKR)の資料には、こう書かれています。
平成27年10月以降の組合員期間を有する方については、従来の職域加算額に代わり、退職等年金給付が支給されることとなります。
つまり2015年(平成27年)10月の被用者年金一元化にあわせて、それまでの共済年金の職域加算額に代わって始まった仕組みです。「公務員の年金は3階建て」と言われるときの、3階にあたる部分です。
| 階層 | 中身 |
|---|---|
| 1階 | 老齢基礎年金(国民年金) |
| 2階 | 老齢厚生年金(2015年10月の一元化で会社員と同じ制度に) |
| 3階 | 年金払い退職給付(退職等年金給付)=この記事の話 |
1-2. 受給要件は3つ
退職年金が支給されるのは、次の3つをすべて満たしたときとされています。
- 65歳に達していること
- 退職していること
- 1年以上引き続く組合員期間を有していること
退職等年金給付には、退職年金のほかに公務障害年金と公務遺族年金があります。いずれも通勤災害は対象となりませんとされています。
本記事は退職年金(=老後に受け取る部分)に絞って整理しています。
2. 給付算定基礎額の仕組み:付与額と利子の2階建て
ここが制度の核心です。基準利率がどこに効くのかは、この式を見れば分かります。
2-1. 一次資料の式そのまま
KKRの資料に載っている式です。
給付算定基礎額 = {組合員期間にかかる各月の標準報酬の月額および標準期末手当等の額×付与率}の累計額 + 当該各月から給付事由が生じた日の前日の属する月までの期間に応じ、基準利率により複利計算の方法で計算した利子の総額
言葉を足さずに分解すると、こうなります。
| 部分 | 中身 | 決めているもの |
|---|---|---|
| ① 付与額の累計 | 毎月の標準報酬の月額と標準期末手当等の額に、付与率を掛けて積み上げた額 | 付与率(15/1,000)と自分の報酬 |
| ② 利子の総額 | ①に対して、各月から給付事由発生の前月までの期間に応じて複利で計算した利子 | 基準利率 |
毎月の報酬の1.5%相当が積み立てられ、そこに毎年決まる利率で利子が付いていく。積み上がった残高をもとに年金額が決まる——という形です。
確定給付(あらかじめ給付額が決まっている)でも、確定拠出(運用成果がそのまま反映される)でもなく、積み上げた残高に、あらかじめ決められた利率で利子を付けていくタイプの仕組みです。
基準利率は、この「利子」の部分に効く率です。付与率とは別物なので、混同しないでください。
2-2. 付与率は15/1,000(=1.5%)
KKRの資料の注記です。
付与率とは……連合会の定款で定められる率で、平成27年10月からは15/1,000です。
15/1,000は1.5%にあたります。制度開始の平成27年10月から変わっていません。そして定款で定められる率なので、加入者が自分で選んだり変えたりすることはできません。
2-3. 基準利率は毎年9月30日までに決まります
同じ資料の注記です。
基準利率とは……国債利回りを基礎として、積立金の運用状況、その見通し等を勘案して、毎年9月30日までに連合会の定款で定められる率です。
- 決まるのは毎年9月30日まで
- 適用は10月1日から翌年9月30日までの1年間
つまり毎年10月に切り替わる仕組みで、2026年10月からの1年間に適用されるのが**0.82%**です。国債利回りを基礎として決められると明記されているので、市場金利が上がっている局面では基準利率も上がりやすい、という関係になります。

ここ、ニュースだと「利率が上がった」の一行で終わってしまうんですが、上がった理由が式に書いてあるんですよね。
「国債利回りを基礎として」。ここ数年の金利上昇が、そのまま3階部分に効いているということです。
自動で積み上がる分と、自分で積む分。まず今の支出を1つの数字にする。
マネーフォワード MEは給与振込の口座やクレジットカードを連携するだけで、月ごとの支出が自動で分類されます。3階部分がいくらになるかを気にする前に必要なのは、「自分がいくらで暮らしているか」という現在の数字です。ここが分かっていれば、退職後に足りるのか足りないのかを判断できます。無料から使えます。
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3. 基準利率の推移:0.00%の年もありました
KKRが公表している推移表を、そのまま並べます。
| 適用対象期間 | 基準利率 |
|---|---|
| 平成27年10月〜平成28年9月 | 0.48% |
| 平成28年10月〜平成29年9月 | 0.32% |
| 平成29年10月〜平成30年9月 | 0.00% |
| 平成30年10月〜令和元年9月 | 0.06% |
| 令和元年10月〜令和2年9月 | 0.06% |
| 令和2年10月〜令和3年9月 | 0.00% |
| 令和3年10月〜令和4年9月 | 0.00% |
| 令和4年10月〜令和5年9月 | 0.02% |
| 令和5年10月〜令和6年9月 | 0.07% |
| 令和6年10月〜令和7年9月 | 0.26% |
| 令和7年10月〜令和8年9月 | 0.49% |
| 令和8年10月〜令和9年9月 | 0.82%(いまここ) |
- 0.00%の期間が3回あります(平成29年度、令和2年度、令和3年度)。利子がまったく付かない年があった、ということです
- 令和4年10月の0.02%を底に、4年続けて引き上げられています(0.02%→0.07%→0.26%→0.49%→0.82%)
- 0.82%は、制度が始まった平成27年10月の0.48%を上回る水準です
地方公務員共済組合連合会が公表している「令和8年10月から令和9年9月まで適用される率について」にも、基準利率は**0.82%と記載されています。ただしこちらには「加算率0.08%を加算後」**という注記が付いています。
この加算率が何を意味し、どう決まるのかは、本記事で参照した資料では確認できませんでした。したがって「0.82%のうち0.08%はこういう性質のものだ」という説明は書いていません。適用される率が0.82%であること自体は、KKR・地共連の双方で確認できています。

0.00%の年が3回あった、というのは正直びっくりしました。
**「3階部分があるから安心」ではなく、「3階部分は金利次第で厚くも薄くもなる」**というのが実際のところです。
いま上がっているのはありがたいですが、これがずっと続く前提で老後設計はできません。
4. 基準利率が上がると、どこが増えるのか
効き方は2か所あります。
4-1. ①給付算定基礎額の「利子」が増える
式のとおりです。基準利率は利子を計算するための率なので、率が上がれば利子が増え、将来の給付算定基礎額が増える方向に働きます。
資料の式は、利子を**「当該各月から給付事由が生じた日の前日の属する月までの期間に応じ、基準利率により複利計算の方法で計算した利子の総額」**と定義しています。
つまり利子は過去の付与額を含む累積に対して、給付事由が生じるまでの期間にわたって複利で計算される、という書き方です。基準利率は毎年改定されるので、各年に適用される率でその年の利子が計算される形になると読めます。
ただし、各年の基準利率が具体的にどの残高にどう適用されるかを示した計算例は、本記事で参照した資料には載っていませんでした。ご自身の残高と見込額は、加入している共済組合でご確認ください。
4-2. ②年金額を計算するときに割る「現価率」が小さくなる
もう1つの効き方です。KKRの資料では、終身退職年金額はこう計算されます。
終身退職年金額 = 終身退職年金算定基礎額 ÷ 受給権者の年齢区分に応じた終身年金現価率
そして終身年金現価率は、「基準利率、死亡率の状況およびその見通し等を勘案して……毎年9月30日までに連合会の定款で定められる率」とされています。実際の数字を並べると、こうです。
| 受給権者の年齢 | 令和7年10月〜令和8年9月(基準利率0.49%) | 令和8年10月〜令和9年9月(基準利率0.82%) |
|---|---|---|
| 60歳 | 26.215424 | 24.940746 |
| 65歳 | 22.431306 | 21.484035 |
年金額は「算定基礎額 ÷ 現価率」で計算されます。基準利率が上がると現価率は小さくなるので、同じ算定基礎額でも、1年あたりに受け取る年金額は増える方向に働きます。
これは式から言えることであって、当ブログの推測ではありません。ただし実際に受け取る額は、ご自身の給付算定基礎額と、受給権が発生する年の現価率で決まります。いま公表されている現価率は、あくまで2026年10月からの1年間に適用されるものです。

ここは少しややこしいのですが、「残高が増える」と「残高の割り方が変わる」の2つが同時に起きる、と理解すればいいと思います。
どちらも年金額を増やす方向に効きます。
ただし金額のインパクトは、思っているより穏やかです。次の試算を見てください。
5. 仮定を明示した試算を、1つだけ
一次資料の式を使って、桁の感覚だけつかみます。
- 標準報酬の月額を30万円、標準期末手当等の年間合計を100万円と仮定します。ご自身の額とは異なります
- この水準が20年続いたとして、付与額だけを単純累計します(利子は含めません)
- その累計額に対して、1年分の利子を0.49%と0.82%で比べます
- 昇給、標準報酬の変動、期末手当の変動、すでに付いている利子、今後の基準利率の改定は、いずれも考慮していません
- あくまで桁の感覚をつかむための概算であり、実際の給付額を示すものではありません
| ステップ | 計算 | 結果 |
|---|---|---|
| 1年分の報酬(仮定) | 30万円×12か月 + 100万円 | 460万円 |
| 1年分の付与額 | 460万円 × 15/1,000 | 69,000円 |
| 20年分の付与額の単純累計 | 69,000円 × 20年 | 138万円 |
| この残高に付く1年分の利子(0.49%) | 138万円 × 0.49% | 6,762円 |
| この残高に付く1年分の利子(0.82%) | 138万円 × 0.82% | 11,316円 |
| 1年あたりの差 | 11,316円 − 6,762円 | 4,554円 |
「1年で4,554円しか変わらないのか」——そのとおりです。
年金払い退職給付は、毎月の報酬の1.5%が積み上がっていく制度です。母数がそれほど大きくないので、利率が0.33ポイント動いても、1年分の差は数千円の世界にとどまります。
もちろん残りの組合員期間が長ければ、この差が毎年積み重なって複利で効いていきます。それでも**「利率が上がったから老後が安心になった」という規模の話ではない**、というのが正直な受け止めです。
逆に言えば、この制度の利率が下がっても、致命的に困るわけではないとも言えます。0.00%の年が3回あっても制度が回ってきたのは、そういう規模だからです。

こういう試算をすると、だいたい「思ったより小さい」という結論になります。
でもぼくは、小さいと分かることにこそ意味があると思っています。
「公務員は3階部分があるから老後は大丈夫」という漠然とした安心が、いちばん危ないので。
6. 受け取り方:終身が半分、有期が半分
制度の出口側も、確認できた範囲で整理します。
6-1. 給付算定基礎額を2つに割ります
KKRの資料によると、退職年金の年金額は終身退職年金と有期退職年金に分かれます。
| 区分 | 算定基礎額 | 受け取り方 |
|---|---|---|
| 終身退職年金 | 給付算定基礎額 × 1/2 | 生きている限り受け取る |
| 有期退職年金 | 給付算定基礎額 × 1/2 | 20年(240月)もしくは10年(120月)、または一時金 |
資料には、終身退職年金算定基礎額・有期退職年金算定基礎額はいずれも**給付算定基礎額の2分の1(組合員期間が10年未満であるときは4分の1)**と記載されています。
あわせて、この「10年未満」を判断する際には平成27年9月以前の組合員期間を含むという注記も付いています。
6-2. 有期のほうは一時金も選べます
- 給付事由発生後6か月以内に、受給権者が退職年金の請求と同時に請求した場合に選択できます
- 一時金額=給付事由発生日における有期退職年金算定基礎額
- 20年(240月)または10年(120月)の有期給付に代えて受け取るものです
資料には「退職年金の受給権者の方が組合員であるときは、その間、当該年金の支給が停止(中断)されます。(一時金は除かれます。)」と記載されています。
定年引上げや再任用で働き続ける場合に関係してくる論点です。60歳以降の働き方については『60歳からの給料は7割になる|定年引上げ期の公務員が知っておく「つなぎ資金」の設計』に整理しています。
6-3. 繰上げ・繰下げは、老齢年金とは別の仕組みです
| 区分 | 繰下げ | 繰上げ |
|---|---|---|
| いつから | 申出の翌月から | 60歳以上65歳に達する日の前日までの希望するときから(当分の間) |
| 条件 | 退職年金の受給権を有すること | 1年以上の組合員期間を有し、かつ退職していること |
| 給付算定基礎額の利子 | 申出日の前日の属する月まで付くため増額 | 請求日の前日の属する月までとなるため減額 |
| 終身年金現価率 | 低くなるため年金額が増額 | 高くなるため年金額が減額 |
いずれの場合も、終身退職年金と有期退職年金(有期退職年金に代わる一時金を含む)を同時に行うことになる、とされています。
老齢年金の繰上げ(1か月あたり0.4%減額)・繰下げ(1か月あたり0.7%増額)の率は、この制度には出てきません。年金払い退職給付では、利子が付く期間の長さと現価率の変化という別のルートで増減します。
「繰下げると0.7%ずつ増える」という理解をそのまま持ち込まないでください。
6-4. 税金の話は、別の記事に譲ります
受け取り方によって課税の扱いが変わる論点(退職所得控除の使い方、iDeCoの一時金との順番)は、それだけで1本の話になります。ここでは重ねません。
7. 自分でできることは無い。でも、材料にはなります
この記事のいちばん大事な結論です。
- 付与率(15/1,000)は定款で定められる率。加入者が選べません
- 基準利率も定款で定められる率。加入者が選べません
- 掛金を増やす・減らす・運用商品を選ぶ、といった余地はありません
- したがって、この改定を受けて手続きや申請をする必要はありません
では読む意味がないかというと、そうではありません。自分で選べる部分を決めるための材料にはなります。
| 制度 | 自分で選べるか | この改定との関係 |
|---|---|---|
| 年金払い退職給付 | 選べない | 自動で積み上がる。利率は年ごとに変わる |
| iDeCo | 選べる | 掛金額も運用商品も自分で決める。公務員の拠出限度額は月額5万4,000円 |
| 新NISA | 選べる | 積立額も商品も自分で決める。いつでも引き出せる |
| 共済貯金・財形 | 選べる | 元本が動かない置き場所として |

ぼくの受け止めはシンプルです。
3階部分は「あるけど小さい」。だから自分で積む部分の役割は変わらない。
利率が上がったからiDeCoを減らそう、という話にはなりません。試算のとおり、動く金額の桁が違いますから。
選べない3階部分の隣に、選べる器を1つ持っておく。
松井証券のiDeCoは運営管理機関手数料が0円で、低コストのインデックスファンドを中心に商品が選べます。掛金は全額が小規模企業共済等掛金控除の対象で、公務員の拠出限度額は月額5万4,000円です。年金払い退職給付は掛金も利率も自分では選べませんが、iDeCoは掛金額も運用商品も自分で決められます。資料請求・口座開設は無料です。受け取り方によって課税の扱いが変わるため、退職手当との順番は上の記事もあわせてご確認ください。
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iDeCoそのものの始め方は『公務員のiDeCo完全ガイド』に、共済貯金との比較は『共済年金+NISA取り崩しシミュレーション』に整理しています。
8. 本記事で確認できなかったこと(正直に書きます)
推測で埋めるほうが害が大きいので、確認できなかったものは書きませんでした。
- 保険料率(掛金率・負担金率)の具体的な数値と上限、労使の負担割合——本記事で参照したKKR・地共連の資料からは確認できませんでした。よく言われる数値も含め、一切書いていません。ご自身の負担額は給与明細と所属の共済組合でご確認ください
- 地共連の表にある「加算率0.08%」の意味と決め方——注記の存在は確認しましたが、性質・算定方法は確認できていません
- 基準利率の具体的な算定式——「国債利回りを基礎として、積立金の運用状況、その見通し等を勘案して」という説明までで、計算式は確認していません
- 各年の基準利率が、すでに積み上がった残高にどう適用されるかの計算例——式の文言は確認しましたが、年ごとの適用を示した計算例は資料に載っていませんでした
- 公務障害年金・公務遺族年金の詳細——退職年金に絞って整理しています
- 国家公務員と地方公務員で運用上の違いがあるか——適用される基準利率が双方0.82%であることは確認しましたが、それ以外の差異は確認していません
制度の説明はKKRの資料(国家公務員向け)の記載にもとづいており、率の確認にはKKRの推移表と地共連の公表資料を使っています。ご自身の見込額は、加入している共済組合の試算でご確認ください。
「選べない分」と「選べる分」は、口座から分けておく。
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9. まとめ
- 年金払い退職給付(退職等年金給付)は、平成27年10月に職域加算額の後継として始まった公務員の3階部分
- 基準利率は令和7年10月〜令和8年9月が0.49%、令和8年10月〜令和9年9月が0.82%(KKRの推移表)。地共連の公表資料も**0.82%で、「加算率0.08%を加算後」**の注記あり
- 令和4年10月の0.02%を底に4年連続の引き上げ。ただし0.00%の期間も過去に3回あります
- 給付算定基礎額=「標準報酬×付与率」の累計+基準利率による複利の利子。基準利率が効くのは利子の部分
- **付与率は15/1,000(=1.5%)**で、平成27年10月から変わっていません。いずれも定款で定められる率で、加入者は選べません
- 基準利率は国債利回りを基礎として、毎年9月30日までに定められ、10月から1年間適用されます
- 基準利率が上がると、①利子が増えるほか、②終身年金現価率が小さくなるため1年あたりの年金額も増える方向に働きます
- 受給要件は65歳到達・退職・1年以上引き続く組合員期間の3つ。年金額は終身(給付算定基礎額の1/2)と有期(同1/2)に分かれ、有期は20年・10年・一時金から選べます
- 繰上げ・繰下げは、老齢年金の0.4%/0.7%とは別の仕組み(利子が付く期間と現価率で増減)
- 仮定を置いた試算では、20年分の付与額138万円に対する1年分の利子の差は4,554円。桁の感覚としては数千円の世界です
- この制度についてやることはゼロ。ただしiDeCo・NISAをどれだけ積むかを考える材料にはなります
「公務員は3階部分があるから老後は安心」——この言い方は、半分だけ正しいと思います。
たしかに3階部分はあります。でも中身は毎月の報酬の1.5%が積み上がっていくもので、利率は年によって0.00%にもなります。あるけれど、それだけで足りる規模ではない。それが、資料を読んだあとの正直な受け止めです。

ぼくは31歳なので、受け取るのは30年以上先の話です。
それでも今回の改定を調べてよかったのは、「自動で用意される分の大きさ」が分かったことでした。
大きさが分かれば、自分で積む額も決められる。それだけでも読んだ価値はあったと思っています。
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- 公務員のiDeCo完全ガイド — 自分で選べるほうの器
- 共済年金+NISA取り崩しシミュレーション — 出口の比較
本記事は2026年9月17日時点で公表されている資料をもとに、30代地方公務員の個人視点で整理した情報提供であり、特定の金融商品・サービスの購入や申込を勧誘するものではありません。退職等年金給付(年金払い退職給付)の制度に関する記述——受給要件、給付算定基礎額の算定式、付与率が平成27年10月から15/1,000であること、基準利率が国債利回りを基礎として毎年9月30日までに連合会の定款で定められること、終身退職年金額および有期退職年金額の計算式、終身退職年金算定基礎額・有期退職年金算定基礎額が給付算定基礎額の2分の1(組合員期間10年未満のときは4分の1)であること、有期退職年金が20年または10年の有期給付もしくは一時金として受けられること、有期退職年金に代わる一時金の請求期限、在職支給停止、支給の繰上げ・繰下げ——は、いずれも国家公務員共済組合連合会(KKR)が公表している「知っておきたい厚生年金・退職等年金給付 令和7年版」第6章の記載にもとづいています。基準利率の推移および令和8年10月からの0.82%はKKRが公表している基準利率の推移表に、同じく0.82%および「加算率0.08%を加算後」の注記と終身年金現価率(令和8年10月〜令和9年9月)は地方公務員共済組合連合会が公表している「令和8年10月から令和9年9月まで適用される率について」にもとづいています。保険料率(掛金率・負担金率)の具体的な数値と上限および労使の負担割合、地共連の表にある加算率の意味と決め方、基準利率の具体的な算定式、各年の基準利率がすでに積み上がった残高にどう適用されるかの計算例、公務障害年金・公務遺族年金の詳細、国家公務員と地方公務員の運用上の差異については、いずれも本記事で参照した資料では確認できていないため記載していません。本記事の試算は標準報酬の月額30万円・標準期末手当等の年間合計100万円が20年続いたという仮定を置いた概算であり、昇給・報酬の変動・既に付いている利子・今後の基準利率の改定を考慮しておらず、実際の給付額を示すものではありません。ご自身の給付算定基礎額、年金の見込額、受け取り方および負担額については、必ず加入している共済組合、所属先の人事・給与担当等の窓口でご確認ください。新NISA・iDeCo等に関する記述のうち、投資には元本割れのリスクがあり、期待リターンは将来の成果を保証するものではありません。iDeCoは原則60歳まで引き出せず、受け取り方によって課税の取り扱いが異なります。最終的な判断はご自身の状況を踏まえ、必要に応じて専門家への確認も併せてご検討ください。
参考(2026年9月17日時点)
- 国家公務員共済組合連合会(KKR)「基準利率の推移」:https://www.kkr.or.jp/nenkin/zenpan/zaisei/taisyokutounenkin/riritusuii.html
- 国家公務員共済組合連合会(KKR)「退職等年金給付」:https://www.kkr.or.jp/nenkin/zenpan/zaisei/taisyokutounenkin/index.html
- 国家公務員共済組合連合会(KKR)「知っておきたい厚生年金・退職等年金給付 令和7年版」第6章 退職等年金給付(PDF):https://www.kkr.or.jp/nenkin/pdf/sitteokitai/006-07.pdf
- 地方公務員共済組合連合会「地共連の定款で定める事項(基準利率等)」:https://www.chikyoren.or.jp/nenkin/nenkin_zaisei/nenkin_taishoku/nenkin_taishoku.html
- 地方公務員共済組合連合会「令和8年10月から令和9年9月まで適用される率について」(PDF):https://www.chikyoren.or.jp/nenkin/taishoku_ritu02_2610.pdf

公務員ヒロ
30代地方公務員 / 資産1,000万円超達成(民間→地方公務員)
「給料だけで資産1,000万円を超えるまでにやったことを、再現性重視で発信中。難しい知識は不要。」

